吉野裕行 1st Live Tour「Charge」in 舞浜アンフィシアター 6/20(土)

6月の日付でUPしてますけど、実は4ヵ月経ってから書いています。こういう時、さっさと何かに全部吐き出しとけばよかったな〜って結構後悔します。まあ言っても仕方ないから気にしないけどw。一点だけずっと消化したいものがあって、ずっとモヤモヤしてたので、その点に焦点を当てて今更感想を書く。でも何か月経っても覚えてる事は、自分にとってのそのライブの核だったんだろうなと思う。

                                                                              • -

「俺は誰かのヒーローになりたいんだと思った。」
吉野さんの口からこの言葉が聞けたのがすごく印象に残っています。
私の中の吉野さんのイメージは『器用なんだか不器用なんだかわからない熱い男前』であり、『自分の本心はあまり見せない人』だった。イベントでもあまり前に出るタイプじゃないように見えたし、演じる役柄も主役のそばで輝く存在感のあるキャラが多いイメージ。楽曲についても、曲の主人公は「自分」ではなく少年・青年・女性目線・ファン目線etc.の「他人」を軸に演じながら歌っている気がしていて、与えられた役柄にシンクロしながらも、その中に自分を混ぜ込んで歌っているような印象を持っていた*1。その吉野さんが「ヒーローになりたいんだと思った」と言ってくれたことが、私には衝撃的で、同時にものすごくうれしかったことでした。吉野さんが…!!!なんかもしかしたらこれからもっといろんな面を見せてくれるかもしれない!!!と思ったら自分の手をぐっと握ってたwこの発言って既出なのかな?私は吉野さんのことずっと好きではいたけど、そんなに詳しく知らないから他でも言ったことあったら申し訳ないんだけど、私には「今の歳から新しいことを始めてみて気づいた」というニュアンスに聞こえたんですよ。これまで挑戦しようとしなかったものを始めた時に今まで見えてこなかったものがぼんやりと見えてきて、自分はこう思ってたのかというのがわかること。前から思っていたことを素直に認めることができること。試行錯誤して上手くいくこともあれば失敗することもあるけれど、やったことによってどんどん欲が出ること、でもそれをモチベーションとして前に進むことができること。こういうことの大切さを身をもって気づかせてくれた吉野さんは、その時の私にとって完全にヒーローでした。
その後のラストスパートの上がりっぷりは素晴らしかったし、『Anthem』のかっこよさは鳥肌モノだったし、全曲メドレーの男気にももはや惚れるしかない。やっぱり吉野裕行は男前でした。最高にかっこよかった。やっぱり感じていたトリックスター性は間違いないし、きっとこれからもすごいことになるはず!
ライブの吉野さんは思った以上にはじけてくれて、ファンの事を“サポーター”と呼ぶせいもあるからか、吉野さんを応援しに行っている感になるし*2、やっぱりライブにも個性って出るんだなと思った。アンコールが日本代表コール風になってたのも良かった。曲に関しては『Anthem』が印象的でした。舞浜からはバンドにブラスが入っていたので、それだけで私のテンション2割増だったんですけどw、ブラス入った『Anthem』はすごかった。バンドメンバーも『Anthem』(と浪川さんライブのラスト曲『Hand in Hand』*3)には全身全霊で演奏したということを言ってくれていたし*4、会場全員で歌う曲入り、バンドの迫力ある演奏、ブラスがプラスされたことによる曲の厚み(それこそCDのアレンジに近い音)、そして何より気合い入りまくってるのが見るからにわかる吉野さんの歌声ですさまじい熱量だった。『Anthem』歌う前も胸に手を当てたり、最後手をあげたりしてとにかくサッカー選手っぽくて吉野さんぽい演出だったのも良かったな。
あとは『ブルーラグーンに恋して』が好きでした。ライブで聞く前は「ガールフ○ンド(仮)に似てるイントロの曲」という感じでしたけど、あの80年代後期〜90年代初期感が妙に吉野さんとマッチしててすごく良かった。この曲歌ってる時の吉野さんもテンション高めだった印象。会場もピンクと青のサイリュームが混ざっているのがネオンぽくもあり、鈴木英人さんやわたせせいぞうさんのイラストを思い出したりして*5気分は20世紀でした。ってこれでも私80年代生まれですよ…(何年とは言わないが)。
『歩いていこう』では去年から始めたギターを披露して丁寧に歌ってくれたし、あとは『CATWALK』が最高にエロくて艶っぽくて40代の色気って素晴らしいですね…ってそういう話ではなく、この曲を歌ってる時の吉野さんの声が完全に男の人の声なのに何故か本気で女の人っぽく聞こえるので、この素晴らしい表現力を生で聴けて嬉しかった。
どのライブに行っても、CD聴いてるだけの時の印象と生で聴いた時の印象が違う曲っていうのが必ずあって、そういう曲に出会った時はテンションが上がるし、ライブが終わってからのその曲が別物に聞こえるのが醍醐味だなと思う。今回もそういう曲にあえて良かった。次のライブ楽しみにしてます。

*1:だからこそミニアルバムの楽曲数でもバラエティに富んでいて、まとまりが良い作品になっているのかなと感じていたけど

*2:ある意味合ってるけど

*3:これもすごかった

*4:何で見た(聞いた)のか忘れちゃったけど…

*5:両人とも80年代を象徴するイラストレーターさん