せめて葦くらいには昇格したい


片道4時間程新幹線に乗った。薄々感じていたのだけど、私は乗り物が好きらしい。眺める景色が流れていくのをぼーっと見ているのも良いし、音楽を聴くのも、本を読むのも良い。でも結局半分くらいは黙念し、手帳にだらだらとまとまりもない文章を書きなぐるのでした。窓から見えた雲は直角だった。空が綺麗だった。それなのにずっと雨音を聞いていた。
次の日、友人に会った。彼女も前日から九州に行っていて、お互い会うのが難しそうだったのだけど、彼女が戻ってくる時間と私が東京に帰る時間がちょっとずつズレたおかげで隙間に2時間程会うことが出来た。特に何を話したわけでもないのだけど、多分お互いに今割と悩んでいることを笑い話のように話した気がする。大半は爆笑していたのだけど。ただ、やっぱりせっかく会ったのに、面倒な話をしてしまったことをなんとなく詫びようと思って短いメールを打つと、それで何か察してくれたのか、自分の現状やそれに伴う自分なりの打開策が書かれた長いメールが返信されてきた。それだけで何か救われた気がした。彼女の人柄がよくわかるメールだった。
彼女は私に解決策を授けようとしたわけではないし、私も結局は自分で探すしかないことはわかっていた。けど、そのメールのやりとりが私には必要だった。会えて良かった。
帰りの新幹線の中で、行きの時よりも長々と駄文を書いた。こんなネット上の数行じゃ収まらないことを黙々と吐きだした。そして私は「考える」のを一旦休むことにした。